ホーム ひと

みやざき観光コンベンション協会の会長に就任した米良充典(めら・みつのり)さん

2017年8月1日
 4歳のときトラックにひかれ、左足を失った。幼少時は長ズボンの下の義足を笑われ、石を投げられ、いじめられた。不自由な体が悔しかった。「ずっとつえを使わないのは意地があるから」 人一倍努力した。高校時代は自転車で毎朝、新聞を配った。ぬかるんだ霜に落とした新聞が氷のように冷たかったことを、昨日のことのように覚えている。

 学校も面白くなかった。「負けたくなくて、バカにされたくなくて、売られたけんかは全部買った」。それが原動力につながっている。

 旧スカイネットアジア航空(現ソラシドエア)の設立では、「宮崎-羽田を1万円で結ぶ」と高止まりしていた大手の運賃に風穴を開けた。「今風に言うならば、格安航空会社(LCC)を目指していた」。だが、素人には無謀な戦いだった。

 経営難に陥り、運転資金などに投じた私財15億円は消え、経営陣から身を引いた。「取り巻いていた人が消え、周りには本当に信頼できる人間だけが残った」 同社の宮崎-羽田線は1日に就航15周年を迎える。「首都圏とのビジネスや観光を結ぶ重要なインフラ」と位置付け、あらためて県や協会との連携強化について模索する考え。県商工会議所連合会会頭を兼務する。「観光は経済のカンフル剤として即効性が高い」と力を込める。

 7月5日に父充次さんを亡くした。「ずっと背中を追い続けてきたが、永遠に超えられない」と涙ぐんだ。宮崎市内の自宅に妻と2人暮らし。米良電機産業社長。71歳。

このほかの記事

過去の記事(月別)