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宮崎刑務所長に就任した 緒方 昭彦(おがた・あきひこ)さん

2017年5月4日
 刑務官になって33年、15回目の転勤で生まれ育った本県に初めて赴任した。「やっと帰れた。古里の空気はおいしい」と相好を崩す。受刑者約280人を収容する刑務所のトップに就いて1カ月余り。仕事に話が及ぶと、「全職員が個々の能力を惜しみなく発揮し、一丸となって業務に当たる」。途端に表情が引き締まった。

 大切にしている言葉がある。護民両度(ごみんりょうど)。かつての所長の造語で、「2度にわたって国民を守る」という意味。「犯罪者を隔離する社会防衛と、受刑者を更生させ、人的資源として社会に送り出すことが刑務所の役割」と使命感をにじませる。

 しかし再犯は絶えず、「塀の中」に戻る目的で罪を犯す者も。背景には出所後の住居や働き口など受け皿不足や、家族や友人とのつながりの薄さがある。このため市町村の福祉部門と連携し、就職や生活支援も一層推進するつもりだ。「社会の中に、自分を認めてくれる存在と居場所を見つけてほしい」と願う。

 国富町出身。宮崎大宮高、神奈川大を経て刑務官に。「初めは受刑者と接するのが怖かった」と素直に明かす。地元農協の仕事に尽くした父(82)に倣い、「自分も職務に全力を注いだ」。両親は同町に住んでおり、今回の赴任を誰よりも喜んでいるという。

 趣味は妻とのドライブ。途中、浜辺で読書するのがぜいたくな時間。早速、日南海岸を走り、「良いポイントを発見した」とうれしそうに笑う。宮崎市内の官舎で妻と2人暮らし。56歳。

   

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