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全日本実業団対抗駅伝で18年ぶりに優勝した旭化成陸上部監督 西政幸(にし・まさゆき)さん

2017年1月3日
 現役時代、何度も駆け抜けたゴールの前で、選手たちに高々と胴上げされた。監督として味わう初めての日本一。「自分が監督の間は優勝できないのではと考えたこともある。夢かと思うくらいうれしい」。目を潤ませながら感慨に浸った。

 2014年、宗猛前監督(現総監督)の後を引き継いだ。待っていたのはとてつもない重圧との戦い。初の九州実業団駅伝で屈辱的な5位に終わり、一時は顔面神経まひを患うほど精神的に追い詰められた。それでも勝ちにこだわる姿勢を貫き、今回も「勝負に勝つには攻めなければならない。挑戦しよう」と、力強い言葉で個性派集団をまとめ上げた。「陸上は技術よりも『心』が大事。心で強く思えば願いはかなうし、自然と行動も変わってくる」と説く。

 鹿児島県出水市出身。高校時代は無名だったが、当時監督だった広島日出国さん(故人)に素質を買われ、1982年に旭化成入り。「誰よりも距離を走った」と豊富な練習で力をつけ、87年の世界選手権マラソンで22位。全日本実業団駅伝でも主力として90~95年の6連覇に貢献するなど黄金期を支えた。

 妻の里美さん(47)は沖電気宮崎などで活躍した元長距離選手。延岡市での生活は約35年になり「現役時代から今まで応援してくれる方もいて、いい出会いがたくさんあった」と目を細める。

 昨夏には現役時代の夢だった五輪の舞台に立ち「連れて行ってくれた選手に感謝したい」。テレビ番組の「笑点」が「録画して視聴するほど大好き」と笑う。52歳。

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