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第46回九州芸術祭文学賞で小説が最優秀作に選ばれた 野見山 潔子(のみやまきよこ)さん

2016年2月2日
 中央文壇への登竜門ともいわれる歴史ある賞を狙い続けて15回、ついに最優秀作に選ばれた。「今年もだめだっただろう」と、来年度の応募作品を執筆中に朗報が舞い込んできた。「もちろんうれしくてホッとしたが、もう応募できないかと思うと寂しくもある」と複雑な心境を語る。

 福岡県出身。転勤族の夫と九州各地や東京を転々とする中、都城市に移り住んだ30代のころ、市立図書館の文章教室で書く楽しみを知った。後の転居先の福岡県では、文芸評論家の松原新一さん=故人=から小説を習った。「フィクションとは何と難しいのだろう」と思い知らされたが、「だからこそ、のめり込んでいった」。

 これまでに「笛」や「九州文学」などの同人に参加し、現在は「火山地帯」に所属。賞への投稿も続け、過去には大阪女性文芸賞や南日本文学賞を受賞している。原動力となったのは、松原さんから言われた「継続は力なり。書き続けてください」という言葉だった。

 作品のテーマは一貫して「再生」。受賞作も、母親を孤独死させてしまったと後悔する主人公が葛藤を乗り越えていく姿を描いた。「身の回りにアンテナを張り巡らし、興味を引いたものを深く掘り下げるのが自分のスタイル。書ける間は一生挑戦していきたい」と今後を見据える。

 「犬も家族」と言い切る、大の犬好き。現在飼っているトイプードルのタロウは、受賞作に登場する犬のモデルにもなっている。都城市五十町で夫とタロウと“3人”暮らし。66歳。

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