県内の特集

変ゆっど宮崎 「地域コンパス」’09【09.1.26-09.12.21】

(2009年12月21日付)
■延岡市の学力アップ対策 長期ビジョン不可欠

 県内小中学生を対象にした2002年度の県の学力調査で最低水準にあったとされる延岡市。危機感を背景に市校長会は04年度、「レベルアップ延岡学力向上協議会」(会長・別宮正司延岡市立西小校長)を組織。小中連携を軸にした取り組みは6年目を迎え、同協議会は「成果が出始めている」と力を込める。ただ、宮崎市などとはまだ学力差があり、一層のレベルアップへ模索を続けている。

 同協議会にはすべての小中学校が参加し、市内17ブロックごとに9年間を通したきめ細かな指導体制を確立。小中合同の授業研究を重ね、中学校の教員を小学校に派遣するなど、授業の質の向上を図ってきた。

 市教委によると、学力向上を目的にした校長会独自の組織は県内でほかになく、別宮会長は「すべての学校が自動的に参加する体制が整うことで、全体のレベルアップが図れる」と強調。事実、県の学力調査(小5)では、数値は公表されていないものの「2004年度から右肩上がり」(市教委)という。

 一方、今年4月の国の学力調査(中3)では、延岡を含む東臼杵地区は正答率65・7%で最下位。延岡市単独では同地区の数値を上回るものの、宮崎地区(正答率71・7%)、北諸県地区(同69・0%)に大きく水をあけられている。

 「生徒間で競争が生まれにくいことが学習意欲の高まりを阻害し、学力向上を抑制しているのではないか」。九州一円に展開する大手塾の関係者はこう指摘し、その一因が、市内トップの進学校である延岡高の低迷にあると分析。入学偏差値で見ても延岡高は宮崎市の宮崎大宮、宮崎西などと比べ、「大きく差がついている状況」という。

 これに対し延岡高の伊東順夫校長は「そうでない面もあるが、当たっている面もある」と話す。本年度は普通科、理数科ともに定員割れするなど、競争原理が働きにくくなっている面もある。

 同協議会は現在、小中だけでなく、幼児教育や高校との連携も模索。別宮会長は「県内トップレベルを目指すには、9年間だけでは限界もある。長期的ビジョンが不可欠」と話している。

【写真】授業の質向上に向けて議論を交わす教員ら

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