社説

2008年08月30日

子供の生活習慣を整えよう

 子どもたちにとって夏休みもあしたまで。夜更かし、朝寝坊が癖になった子どもも多いのではないだろうか。さあ、気持ちを引き締めて新学期を迎えよう。
 私たちの生活は、2、30年前に比べるとずいぶんと夜型になった。24時間営業のコンビニがその象徴だろう。

 大人の生活の変化が子どもをも巻き込んでいる。文部科学省が公表しているデータでは、夜10時以降に寝る子どもの割合は、この20年間で2倍以上増えたという。

攻撃性増し、無表情

 子どもたちの睡眠の乱れは、学習意欲や体力、気力の低下を招き、子どもたちの攻撃性が増したり、無表情になるなどの影響が出ていると文科省は指摘する。

 朝寝坊の揚げ句、朝食を取らない子どもも増えている。私たちの脳で使われるエネルギーはブドウ糖で補充されるが、肝臓に蓄えられているブドウ糖は12時間分しかない。

 朝食を抜くと前日の夕食から昼食まで12時間以上、脳にエネルギーが供給されないことになる。脳の働きは落ち、体温は上がらず、朝食抜きは逆に肥満の原因になる―と専門家は警告する。

 文科省の支援で2006年に「早寝早起き朝ごはん」全国協議会が発足し、全国でさまざまな取り組みが始まっている。

 東京都品川区立源氏前小学校では、05年度から朝の8時15分からの15分を「生き生きタイム」として校庭で遊ぶ取り組みをしている。

 朝食を食べてこないと思いっきり遊べないため、朝食を取る児童が増えた。その結果、頭痛、腹痛などを訴えて保健室に来る児童は、前年度の半分に減った。給食を残す児童も減り、学力も向上したという。

学力向上にも効果的

 日本の子どもたちの学力向上が叫ばれて久しいが、実は生活習慣をしっかりとさせることが学力を高めるための確かな道筋であることをこの取り組みは証明した。

 県教委もこの「早寝早起き朝ごはん」国民運動に呼応して、本年度から「子どもの生活リズム向上支援推進事業」を進めている。

 生涯学習課を事務局に県PTA連合会らと連携し、研修会や講演会などを開いたり、この夏は親子一緒の早朝ラジオ体操、朝食作り体験などのイベントを催したりした。活動は始まったばかりだが、徐々に「早寝早起き朝ご飯」の意識を高めていきたい。

 習慣を変えるのは簡単ではない。まずできることから少しずつ始めよう。小さい子どもがいるなら、夜9時になったらテレビを消す。たまにはテレビをつけない夜があってもいい。絵本を読んだりして、秋の気配が漂い始めた夜を楽しむのもいいだろう。

 朝の光を浴びて目覚め、体をたっぷり動かし、しっかりと食べる。さわやかな9月を生活リズムを整えるチャンスにしたい。


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